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“ありのままの価値” (あおばタイムズ 70)

  いつもカウンセリングをしていて悩ましいと思うのは、多くの方々が自分自身について自信を失くしてしまっている―ということです。かく言う私自身でさえ、自分に対する自信を失いかけることがあります。みんながもっと、自分というものに自信を持って生きていくことができたら…きっともっと幸せな社会が実現するのではないかと思うのですが。そもそも人は誰でも、その新しい生命の誕生を無条件に祝福されてこの世にやって来る、というのが古い時代からの自然なあり方だったのではないかと思います。生まれてからどのように成長していくか、どんな人間に育っていくかということは抜きにして、命あるものとして生を受けた、そのこと自体が祝福されるべきものであったと思います。しかし人間の知性(マインド)が発達するにつれ、生命の輝きそのものを称えるよりも、どんな人間であるか?ということに関心が移ってしまったようです。「どんな学校へ行ったのか?」「どんな職業に就いているのか?」「どんな肩書きを持っているのか?」「どれぐらい給料をもらっているのか?」「他の人からどんな評価を受けているのか?」…ある意味、その人そのものというより、貼り付けられたラベルのようなものの方が、大手を振って世の中を闊歩するようになってしまいました。そしてそのことで、多かれ少なかれ誰もが苦しんでいるのではないでしょうか。他人のことをあれこれ評価することが、知らないうちに自分自身をも苦しめることにつながってしまってはいないでしょうか。
 カウンセリングには様々な悩みを持つ方が訪れますが、その悩みの一つ一つはご本人にとって、かけがえのない大切なものです。ですからそれを大切に扱いながらご一緒に見ていくことを通じて、誰にでも共通するような苦しみが少しでも癒え、自分自身に対する自信を取り戻していただけたら…と思っています。おそらく、一人の人間が癒されるということは、社会全体が癒されることへ通じるのだと思います。

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