“無趣味のススメ” (あおばタイムズ 51)
私にはこれといった趣味がありません。ですから新しい職場に移る時など、履歴書の“趣味・特技”の欄にどう書くかがいつも悩みのタネでした。ところで辞書で引いてみますと、趣味とは「専門としてではなく、楽しみにすること。余技。ホビー。」とあります。…これで納得しました!やはり、私は趣味を持っていないというのが正解のようです。
何か趣味を持ちたいと思っている方は多いようで、そのためにあれこれ習い事を変えてみたり、一人で何かを始めてみるがなかなか続かない―という話もよく聞きます。じつは以前の私もそんな感じでした。しかし今の自分の生活を省みますと、仕事をしながら家では共働きの妻と家事を分担し、共に一歳の息子の面倒をみる…というわけで「何か趣味を~」と言っている時間も余裕もないのが実状です。それでも最近ではそんな自分の生活に慣れ、楽しめる余裕も出てきました。
ある時気づいたのですが、私のしているカウンセリングもこうやって文章を書くのも、息子の面倒を見るのも家事をすることも、私にとってはすべて「仕事」とも「趣味」とも割り切ることのできない大切な『生活』の一部だったのです。そのどれが欠けても私という存在は成り立ちませんし、逆にそれらの一つ一つは私という存在でつながっていて、バラバラに切り離して考えることができないものなのです。
ことに男性という人種はしばしば「仕事」や「趣味」を言い訳にして大事な『生活』の場から顔を背けてしまうことが多いように思われるのですが、敢えてそこに自らの存在を賭けて関わっていくことによって、ひょっとすると趣味よりも大切な何かが見つかるような気がします。
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