“勇気と歓喜” (あおばタイムズ 50)
四年ほど前から続けてカウンセリングにみえている三十代の女性の方のネット上の日記です。「今日は朝から車椅子で自分の力だけで駅まで行ってみました。歩くと大体十八分くらいの所に駅があるのですが、坂道を登ったり降りたりで一時間ぐらいかかってしまいました。でも、駅までいけるという自信が少し出てきました。電動の車椅子をとも考えていたのですが、今のまま手動式でもいいかなと思いました。」―このあと数日は前腕部が筋肉痛になってしまったそうですが、彼女の勇気ある行動に心から拍手を送りたいと思います!
芸術家の岡本太郎さんがスキーを始めたのは四十六歳の時でした。「見上げると、絶壁のような上級コースが白々と輝いている。ああ、あんな凄いところで滑ってみたいなあ。(中略)こんなところで滑ったら、猛烈な勢いですっころんで、首の骨でも折って死んでしまうんじゃないか。ウーム!迷った。しかし来た以上、やってやろう。死と対面することこそが、いのちを燃やす真のよろこびじゃないか。決意して、滑りはじめ、歯を食いしばって突っ込んで行った。とたんに、ステーンと、凄い勢いで転倒した。頭から新雪の中にもぐってしまい、何も見えない。だが嬉しかった。何か自分が転んだというよりも、ぼくの目の前で地球がひっくりかえった、というような感じ。地球にとても親しみを覚えた。」…彼女のニュースを読んだ頃、なぜか十五年ほども前に読んだ岡本太郎さんの本に書いてある内容を思い出していました。~『ぼくは生きるからには、歓喜がなければならないと思う。歓喜は対決や緊張感のないところからは決して生まれてこない。』
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