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“計るだけダイエット” (あおばタイムズ 46)

 私は最近、“計るだけダイエット”を実行しています。男性も四十に近づくとお腹の周りが…。私はまだ見た目で「太っている」とは思われないようですが、この頃はズボンのウエストが苦しくなってしまうことがあり、手遅れになる前に対策を講じることにしました。
 “計るだけダイエット”とは、朝の起床後トイレを済ませた後と夕食後の一日二回、毎日体重を測定して一〇〇グラム刻みの記録用紙に折れ線グラフを書いていくという簡単なもので、専用の用紙はNHK「ためしてガッテン」のホームページからも入手できます。
 私は、この方法は人間の心の動きを実にうまく利用していると思います。『物事をありのままに見る』ことは、それに対する改善策を考えて実行するうえでとても大切なことです。しかし私達はしばしば、その最初のステップを抜きにして事を進めようとし失敗してしまいます。体重の変化をありのままに見える形にする。すると、自ずとそれに対して対策を講じようとする心の動きが出てくるということです。
 私の場合、約一ヶ月で2kgほど体重を減らすことができました。週に何度か運動するために時間を作るのというのは今の私の生活上現実的ではありませんが、一日二回、一分間で体重を計って記録することは不可能ではありません。
 理想を追いかけるあまり現実から目を背けてしまうよりも、まずは目の前の現実を直視する勇気を持つことこそ、長い目で見れば理想へ近づく近道になるはずだと考えています。

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“殻を破る” (あおばタイムズ 45)

 最近は高校生の方や二十代の方もよくカウンセリングにみえるのですが、お話ししてみると皆さん意外としっかりしています。「悩みがあってもしっかりしている」のか、「しっかりしているから悩みがある」のか…。バスや電車で小学生の会話が耳に入ると、大人のような話しぶりに驚くことさえあります。「世の中なんてこんなものよね」と話しているのが聞こえてきます。(~可愛くないなぁ!?)
 皆さん総じて、「自分はこういう人間なんだ」という結論を下してしまう時期が早過ぎるような印象を受けます。
 自分がどういう人間なのか知ることを「アイデンティティーの確立」と呼びますが、それを先延ばしにしている時期を「心理的モラトリアム」と言います。生まれた時から親の仕事を継ぐことが決まっているといったケースが少なくなり、職業や趣味の選択の幅が広がった時代には“モラトリアム”の期間は長くなってもおかしくないと思います。現代では『四十にして惑う』のも無理はないのです。
 ところが早い時期から「自分はこういう人間なんだ」と決めつけてしまうことは、安心できる反面、自分を安全な殻の中に閉じこめてしまうようなものです。恐れや不安を感じないでいられるというのは、じつは面白くない(=刺激のない)状況に甘んじているということでもあります。
 強い人間というのは固い殻に守られている人間ではなく、何度も自分と闘って殻を打ち破ってきた人なのかもしれません。そんな人はきっと、さなぎから蝶になってどこへでも飛んで行けるのでしょう。

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