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“ドクターズ・カウンセリング” (あおばタイムズ 34)

 私のカウンセリングルームには、心療内科や精神科の病院・医院へ通院されている方々もカウンセリングにみえています。「病院ではあまり時間をかけて話を聞いてもらえないのです」と不満を漏らす方もいらっしゃいますが、これには理由があります。
 一つは、お一人当たりの診察時間の問題です。「○○先生は時間をかけて話を聞いてくれる」ということになると、口コミなどで患者さんが増えていきます。ところが患者さんが増えていくにつれ、お一人当たりに割くことのできる診察時間は逆に短くなってしまうという、どうにも解決しがたい矛盾があるのです。
 もう一つは医療保険制度上の問題です。現在の制度では検査や診療の内容ごとに診療報酬が決まっています。たとえば心療内科などで「身体的傷病と心理・社会的要因との関連を明らかにし、心理的影響を与えて症状の改善、または傷病からの回復を図る」心身医学療法に対して与えられる診療報酬はわずか八百円(通院で再診の場合)。これでは医者が症状と生活状況や心理との関連を理解してもらおうと思っても、そのことに時間をかけていては病院の経営が成り立たなくなってしまいます。むしろ投薬や検査を多く行った方が、病院の利益になるというわけです。
 これらの理由から、現状では病院や医院での保険診療の中で時間をかけてカウンセリング的な治療を行うのは困難なことです。しかし心療内科や精神科へ通院中の方、なかでもうつ病やパニック障害、自律神経失調症や不眠症といった症状を抱える方にとって、ご自分の状態について詳しく知り不安を解消することは、治療のうえでとても大切なことです。ですから私の行っているような心療内科などの医者による『ドクターズ・カウンセリング』が、もっともっと広く普及して行って欲しいと願っているのです。

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