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“完璧症候群” (あおばタイムズ 32)

 たとえば、学校へ行くことができない人がいます。週に一回でも行くことが出来れば、全く行けない状況からは大きな前進だと思うのですが、続けて行くことができないとイヤになってまた行けなくなってしまうのです…。たとえば、「うつ」がなかなか良くならずに会社を辞めざるをえなかった方がいます。数年経って復帰するにあたり、何としても正社員として就職したいと希望されるため、なかなか再就職先が見つかりません…。たとえば、長年心療内科で薬をもらっている方がいます。「薬は全部やめたい」とおっしゃるのですが、最低限の薬を飲まれることで安定した状態を保っているように見えます。薬をやめて調子を崩してしまった後で一から治療しなおすよりは、今の薬を続けておいた方が危険も少なくご本人のためにもなると思われるのですが…。
 このように、完璧を求めるあまり現状のマイナス面ばかりを過剰に意識してしまう『完璧症候群』とでも呼ぶべきケースをよくみかけます。テレビゲームで言うと、自分の思うように行かないためリセットしたくなってしまうようなイメージでしょうか。今流行の“リセット”という言葉ですが、私たちの人生に完全なリセットはありません。しかしリセットできないことが決してマイナスではないのです。むしろそれぞれの人間にしかない経験・挫折や失敗を糧にすることで、より大きなエネルギーが生まれてくるように思います。
 数年前、「世界に一つだけの花」という歌がヒットしました。何もないところからいきなり花が咲くのではなく、花が咲くかどうかさえ分からない長い期間と経験を経てこそ、最後に美しい花が咲くのではないでしょうか。

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