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“認知療法” (あおばタイムズ 26)

 「これからは考え方を変えてみよう」、「もっとプラス思考で行こう」と思ってはみたもののなかなかうまく行かない、二日も経つと決心したことさえすっかり忘れていた…という経験がある方も多いのではないでしょうか。このような、今までのものの見方や考え方を変えることでより現実に柔軟に対応できる自分を作って行くやり方を心理療法の世界では『認知療法』と呼んでいます。
 認知療法に興味をもたれる方は多く、「先生の所で認知療法はやっていますか?」と質問される方や、自ら書店で専門書を手に入れて勉強される方もいらっしゃいます。ただ実際には、お一人だけで自分自身の考え方やものの見方を変えていくという作業はなかなか難しいことのようです。
 たとえばスポーツ選手にはコーチという存在がいます。マラソンの有森裕子・高橋尚子両選手には小出義雄監督、プロ野球のヤクルト・古田敦也新監督には野村克也監督といった、選手の姿を客観的に見ながら上手にアドバイスしてくれる存在があったからこそ、その潜在的な実力が十分に発揮されたのではないでしょうか。認知療法の場合も一人で工夫しながら行うことはもちろん有効ですが、カウンセリング等でしかるべき相手とやりとりをしながら認知の修正を行う方がはるかに効果的だと言えます。
 認知療法というと何か特別な治療法のように聞こえますが、カウンセリングの多くは認知療法的な要素を含んでいます。認知療法の難しい知識は分からなくても、カウンセリングを進めて行くうちに自然に考え方が変わってより快適に生きられるようになれれば、十分に実用的なのではないでしょうか。

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“カウンセリングを受けるコツ” (あおばタイムズ 25)

 初めてカウンセリングにみえた方が「何から話したらいいか分からないのですが…」とか、「話があちこちへ飛んでしまってすみません」と言われるのは良くあることです。でも心配はいりません。それでいいのです。
 カウンセリングでは一時間近い時間をとってお話を聴かせていただきます。これがもし面接とか商談でしたら、「今日は最初にこの話をして、次はこの話をしよう。全体としてはこんな流れで…」なんて、おおよその時間配分まで計算に入れておくこともあるかもしれません。しかしカウンセリングの場合、そのような必要はないのです。
 初めてカウンセリングにみえる方の中には理路整然と話される方もいらっしゃいますが、多くの方は一つの事を話しているうちにまた別の事が頭に浮かんできて…というのを繰り返し、一時間のうちに実に様々な事を話して帰って行かれます。「話が分かりにくくてすみませんでした」と謝られる方もいらっしゃいますが、全然問題ないのです。
 来談していただく方がもっと心地よく生きられるよう、私はお一人お一人の中にある様々な気持ちや感情をできるだけ汲みとろうとしています。私たちは「自分はこういう気持ちでいるはず」と思っていることが多いものですが、カウンセリングをしているともっともっと、自分では気づいていなかった様々な気持ちが湧き出てくることがあります。そのことが皆さんの心を少しずつ開放し、以前よりもラクに生きられるようになって行くのだと思います。
「何の話をしなくちゃ」などと考える必要がなく、自由に心の赴くままにお話をしていただけることこそ、カウンセリングの醍醐味であり素晴らしさでもあると思います。

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