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“生きるヒント” (あおばタイムズ 21)

 子供の頃から、私達は「答え」を出すという作業に慣らされてきました。学校や受験ではテストの問題に対してより多くの「正解」を出した人間が高い点数で評価され、どのようにしてその人なりの答えを導いたかというプロセスについてはあまり評価の対象にされないことも多いようです。また仕事上では「マニュアル」の存在が多く見受けられるようになり、マニュアルに沿って対処することが基本とされるケースが多くなってきました。私達は知らず知らずのうちに、どこかで「答え」や「マニュアル」の存在を求めてしまうクセがついてしまっているのかも知れません。
 カウンセリングにも、問題に対する「答え」を求めて来られる方がたくさんいらっしゃいますが、人生に起こってくる様々な出来事にはただ一つの「正解」は存在しないと言っていいでしょう。それでもカウンセリングにみえた方が何らかの安心感や希望を得られたとするならば、それは「答え」を知ったからではなく、何らかの“ヒント”が得られたからではないでしょうか。
 私達が自分の人生の中で起きたある出来事について考える時、何度考えてみても、いつも変わらず同じ色合いをもってイメージされてしまうことが多いものです。しかしもしかすると、それは他人の目から見れば全くちがった色合いで見えることなのかもしれません。カウンセラーの目を通じて自分の身の上に起こった出来事をもう一度振り返ってみるということは、きっとそのようなことなのだと思います。一つの出来事が万華鏡のようにいくつもの角度から見えるようになるということは、これから先の人生を生きていくうえで大きな“ヒント”になりうると思います。

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