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“神の手” (あおばタイムズ 13)

 わが家にテレビの取材が来ました!…といっても主人公は私ではなく、バースハーモニー助産院の齊藤純子さん。副主人公(?)は、まもなく出産を迎える私の妻。五月十八日(水)午後10時48分からテレビ東京で放映される『輝きレディ』という番組で助産師の齊藤さんが取り上げられることになり、妻の出産直前の自宅健診にスタッフの皆さんが取材にみえたのです。その際、夫婦ともに医者である妻と私がどうして病院ではなく自宅での出産を選んだのか?と訊ねられたのですが、齊藤さんの仕事に対する真摯な姿勢とお人柄が大きな理由だと思います。
 よく“安全神話”という言葉を耳にしますが、例えば「病院に任せておけば大丈夫」というのもその一つでしょう。確かに安心して任せられるシステムや設備があるのはとてもありがたいことです。しかし最近起きてしまった大きな鉄道事故や多くの医療ミスを見ていて思うのは、いくら時間をかけ苦労して立派なシステムを作り上げても、それを維持してゆく人間の意識が低ければたちまち破綻してしまう可能性があるということです。“神話”を陰で支えているのは、あくまで個々の意識なのです。
 私の母校には『神の手』という彫像があります。一人の人間が神の掌の上に立って自らの運命を神に委ねてはいるが、なお光を求めて空を仰ぎ、希望を捨ててはいない…そんな姿です。一人であろうと、組織の中にいようと、そのような姿勢で希望を胸に生きられたら尊いことだと思います。

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