“育ててくれる時間” (あおばタイムズ 12)
四月です。進学、就職、転職、引っ越し等、多くの方にとって転機となる季節だと思います。私自身、あまり環境の変化に順応するのが得意な方だとは思っていないのですが、春から夏にかけての時期は例年カウンセリングや心療内科を訪れる方も多くなります。
この頃は就職や進学をする際の選択肢は増えているようです。「この仕事がうまく行かなかったら田舎へ帰るしかない!」といった状況は少なくなり、「このバイトがイマイチだったら他でもあたってみるか…」といったノリも増えて来ているように思います。このような変化は、いくつかの進路の中から選択できるという環境の面では恵まれていることなのかもしれません。しかし、選択する側の意識と覚悟には影を落としているのではないでしょうか。“選択し直せる”ことが、“どこへ行っても長続きしない”原因の一つになっているようにも思えます。
東京でレストラン「コート・ドール」を開いている斉須政雄さん自らの経験を綴った『調理場という戦場』という素晴らしい本があります。“二三歳でフランスに渡った次の日の朝七時から四年半は、いつ寝ていつ起きていたのかわからないぐらいに忙しかった。~けれど四年経った頃には四肢にチカラがみなぎり、芯から強くなっていくような実感が出てきた”と書かれています。俗に「石の上にも三年」と言いますが、半年から数年後の自分がどうなっているかを楽しみにする…そんな客観的な目を持ちながら一つの事を続けることも大切だと思います。
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