“変化のプロセス” (あおばタイムズ 7)
カウンセリングにみえる方のなかには、「今の環境は自分に合っていないようなので職場を変えたい」という方が時々いらっしゃいます。
ある時、若い女性の方がみえました。どうやら職場での人間関係で悩みがあるようです。いろいろと話し合い、「ほかの部署への異動願いを出してみます」ということになりました。「今は大変だけれど、異動するまでの我慢と思ってがんばります」-そう言っていた彼女でしたが、その後「どうやら異動させてもらえそうにありません」と言ってきました。私は心配になりました。…ところが、彼女の表情は意外と明るいのです。
聞けば、それまで自分のプライドが邪魔して雑用にはあまり手を出さなかったのに、たまたま言われてやってみたら楽しくて自分に向いているかもしれないと思えたこと、職場の仲間に自分が思っていることを少しずつ口にするようにしたら、相手からも話しかけてくれてそんなに悪い人ではないと分かったこと、などを話してくれました。
カウンセラーというのは、物質が化学反応を起こす時の『触媒』のようなものだと思っています。この方のケースでも、実際にいままでとはちがった行動をとったり、自分でも気づいていなかったご自分の新しい面を発見したのは彼女自身なのです。ただ、そのような変化のプロセスが、カウンセリングを受けることで少しばかり早く進行したように感じられます。それを目にすることで、私自身もうれしく思いました。
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