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“身近な「うつ」” (あおばタイムズ 4)

 この頃、うつ病の人が増えていると聞いたことがある方も多いと思います。年間でみると十~二十人に一人がうつ病になっているという統計も出ていますので、決して私たちの身近でない病気とは言えません。
 一言で「うつ」と言っても様々な起こり方があるのですが、多くの方に発症の可能性があるのは過労や睡眠不足が長い期間続いた事がきっかけとなるものです。「無理してでも頑張らなくちゃ」と何とか持ちこたえている間に脳の疲労が次第に蓄積し、いつしか限界に達してしまうと「もう頑張ろうにもがんばれない」といった、うつの状態になってしまうことがあります。
 うつの治療に用いる抗うつ薬は改善を早めるのに有効ですが、少しずつ効果が出てくるまでに一ヶ月前後の期間を要することが多く、また少なくとも数ヶ月間は継続して服用することが大切です。多くの方のうつは、長期間きちんと休養をとることができれば薬なしでも徐々に改善して行くと思われますが、服薬する場合・しない場合を問わず、治癒の過程で精神的に不安定になってしまう時期がよくみられます。うつの改善は直線的なものではなく、気分的に上向きになったり、また落ち込んだりといった波を経験しながら、ある時振り返ると「あぁ、前より良くなっているんだ」と気づかされるようなものだからです。冬には枝だけの寒々とした桜の樹が、春を待つと満開の花を咲かせるように、心が癒されるためには時間も必要なのです。

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“心の待避所” (あおばタイムズ 3)

 カウンセリングに来られた方々のお話をお聴きしていると、みなさん誰もが、それぞれに大変なおもいをしながら生きておられることを強く実感します。
 そんななかある方に、カウンセリングに通って来られる理由をお聞きする機会がありました。するとその方の答えは、「日常生活とは全くちがう時間の流れを感じることができるから…」というものでした。
 カウンセリング一般に言われていることなのですが、あらかじめ決められた時間に、いつも決まった場所でお話することも大切だとされています。専門用語では時間的・空間的な“枠組み”と呼ぶこともありますが、きちんと定められた、外の世界からは完全に遮断されてシェルターのように保護してくれる空間だからこそ、その中では自由におもいを巡らせながら安心してお話ができる-といったイメージです。
 私たちは何かの原因で精神的に疲れてしまうと、それとは関係のないことをして気分転換しようとすることが多いのですが、カウンセリングは原因そのものを見つめながら気持ちの転換を図ってゆくという点では一線を画するものです。これにはある程度のエネルギーが必要なのですが、カウンセリングを続けていく過程で心のなかに “気づき”が芽生えると、それまでとはちがった視界が開け、新しいものの見方が生まれてくることがあります。それこそが、カウンセリングのもつすばらしさと言えるのではないでしょうか。

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